小型で人気の高いキャノンLマウントレンズの分解方法です。
通常の一眼レフのレンズは、分解清掃したあと無限遠のチェックをします。
組み間違えがあれば無限遠がでなくなり、誤りを教えてくれるのですが、レンジファインダーのレンズは、そのチェックができません。
そのため分解後の組み立ては、レンズの表裏に誤りがないか斜めになってしまっていないか等、細心の注意を払う必要があります。
レンズ分解
キャノンライカマウントといっても、いろいろな画角がありますが、分解方法はかなり似通っています。
一つ覚えれば概ね対応できるかと思います。
今回はキャノン 50mm F/1.4 ライカLマウントレンズを分解していきます。
キャノンライカは、マウント側のリングを外すと内と外で分離できます。
黒いカニ目のついたリングを外します。
レンズの内側が一式で抜けます。
組み戻しの際の注意点
戻すときは内側の突起と切り欠きを組み合わせます。なお、レンズをもって鏡筒にはめようとすると側面にある金の輪っか(フォーカスの調整リング)が落ちてくるので、鏡筒をかぶせる格好で戻してください。
さらに後玉を分解していきます。
最後面の黒い部分をねじって外します。
硬い時は、溶剤をかけてゴム手袋をして回してください。
絞り羽根前後のレンズ面が掃除できるので、レンズ清掃としてはおおむねこれで完了します。
後ろから前からいろいろな方向からバラしていきますが、この時のパーツの置き方が重要です。
外した順に漫然と並べていくと戻すときに迷子になります。
前玉の分解
銘板を回して外すと、前玉一枚目が分離できます。
銘板の下側は一見とっかかりがありません。
ゴムオープナーなどで前から回そうとしないでください。
側面にイモネジが一つあるので、緩めたのちにフィルター枠を回します。
イモネジと間違えて、リングの指標の黒い点をほじらないようにしてください。
ここもそこそこ硬いんで、溶剤かけたのちゴム手袋をして回します。
これで絞り羽根の清掃ができるようになります。
レンズ清掃だけならば、この部分の分解をする必要はありません。
場合によっては、張り合わせレンズを締めているリングが緩んでいるときがあります。
レンズを振ってカタカタ鳴るときは、このリングか鏡筒とレンズ内部を止めているリングのどちらかが緩んでいることが多いです。
リングが緩むと同時に、内側の金具もずれているので、中心に戻して締め直してください。
先ほども書きましたが、レンズを外した時の置き方には注意して下さい。
戻すときに上になるパーツを左側から並べるのが分かりやすいと思います。
以上キャノンライカマウントの分解方法でした。
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